by 谷崎 聖子
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私たちが3週間を過ごしたのは、 カロタセグ地方の村。 ここは、イーラーショシュとも縁が深く、 20世紀はじめにイーラーショシュをヨーロッパ中に広めた ジャルマティ婦人もここで生まれました。 1980年に「カロタセグのイーラーショシュ」という図案集が刊行されました。 その著者のシンコー・カタリンさんは、 60、70年代に本格的なイーラーショシュの収集をしましたが、 この村で生まれ育ち、今も暮らしています。 この夏、息子さんの結婚式が行われました。 自身もイーラーショシュの図案を描き、刺繍もするカタリンおばさん。 娘の結婚式のときに仕立てた、ロングクロスは、 今回の結婚式にも役立ちました。 おなじみ向かいあう鳥の図案を薄いコットン地に刺していますが、 昔のウールの糸はもう手に入らないため、 ここでは化繊の糸を使っています。 このロングクロスは、結婚式の行列を先導する ヴーフェイと呼ばれる男性が、 リング状のお菓子をもちますが、そこに通して結ばれます。 いわば結婚を象徴する、刺繍のクロスです。 花嫁の自宅には、 華やかな花嫁道具でいっぱいの部屋が整えられています。 澄み切った空のようなブルーの絵付け家具に、 壁を埋めつくすほどのたくさんの絵付け皿、 そして手仕事が天井まで届くほどに重ねられた飾りベッド。 キルティングされた布団に、 ペアになって積み重ねられた枕は富の象徴です。 花嫁の器量を試すかのように、 その手仕事は多様さを極めていて、 レースに、カットワーク、イーラーショシュなどさまざま。 イーラーショシュがこうした飾りベッドに見られるのは、 カロタセグの中でも数少ない村だけです。 新郎新婦を誘って、 結婚式の行列が教会を目指します。 赤い刺繍が、晴れの儀式をより鮮やかに印象付けるようです。 かつては村の人たちが全員、晴れの日の民俗衣装に身を包んでいました。 現代の流行の波が村にも訪れ、 いまや白い花嫁衣裳にスーツ姿がほとんどです。 どんなに豪華な衣装をも凌ぐ美しさは、 先祖代々受け継がれてきた美意識と、 その磨き上げられた手仕事の力のせいでしょう。 ビーズの冠パールタをかぶるのは、未婚の女性だけ。 結婚式のお菓子を包んでいるのも、 バグダラーショシュと呼ばれる白いカットワーク刺繍のクロス。 男性が手にもつ棒には、パーントリカと呼ばれる刺繍リボンが 色とりどりに輝いています。 村のある牧師さんがこういったそうです。 「皆さんは、伝統の衣装を保っていますが、 実はその衣装が皆さんを保っているのです。」 つまり伝統の衣装なしでは、 カロタセグという大切なアイデンティティーを失ってしまうだろうということです。 人々がいつまでも、衣装を自分たち自身のように 大切にし続けるように祈るばかりです。 ★この日の出来事はもうひとつのブログにて。 カロタセグの結婚式
by tououzakka
| 2012-09-02 20:19
| 手芸の旅
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