by 谷崎 聖子
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トランシルヴァニアの東にちいさな村があります。 何の変哲もない村ですが、 ここに住む女性たちはとびきりの素敵な技をもっています。 民家のなかは、至るところが手作りの刺しゅうで埋めつくされていて、 ほのかな白熱光の明かりに照らされて、 生き生きとおとぎ話の世界がよみがえります。 刺しゅうは、村の女性たちにとって大切な表現の手段でした。 ひとつの文化の中で生きてきた女性たちが、 力をふりしぼって表現した果てしない美への欲求。 ハンガリー人にはハンガリー人の整然とした赤い刺しゅうがあり、 ジプシーにはジプシーの華やかな色の世界があります。 ハンガリー人の女性は、編みクロスステッチと呼ばれる より密度の高い赤い刺しゅうを好んできました。 だんだんと過疎化していく村で、 その跡を受け継ぐものはおろか、若い世代の人々さえ残りません。 人々は、赤い刺しゅうの魔力を信じなくなってしまったのです。 アーラパタクの女性たちの黄金の指先が枯れてしまわないように、 布や糸をもって村へ通うことにしました。 ジプシーの女性たちは、南の明るい色を好みます。 型にはまらない花の刺しゅうは、いかにも自由でのびのびとした 彼ら自身の精神を表しているようです。 色のない長く寒い冬を、この明るい花を刺しゅうすることによって 一日も早い春の訪れを願っていたのでしょうか。 村では、今でも刺しゅうの作り手がいます。 冬の間、その指先で紡ぎだした素晴らしい作品。 濃い霧の中でも光を失わない、 その華やかな花の刺しゅう。 この素晴らしい技が、母から娘へと伝えていけるように。 その刺しゅうの美しさが、たくさんの人の心に伝わるように・・・。 ここアーラパタクで刺しゅうのプロジェクトを、 少しずつ進めていきたいと思っています。
by tououzakka
| 2011-12-22 16:55
| 手芸の旅
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