by 谷崎 聖子
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トランシルヴァニアの東の果て、 ちょうどカルパチア山脈の奥の地方にバルツァシャーグがあります。 ルーマニア人、ハンガリー人、ドイツ系のザクセン人が共存し、 それぞれの文化が入り交ざり、 バルツァシャーグ独特の文化が生まれました。 トランシルヴァニアそのものを象徴するようなバルツァシャーグにおいて、 最も美しい遺産は民俗衣装、とくに刺しゅうのシャツやブラウスでした。 70年代に出版された二冊の図案集は、 刺しゅうの最盛期であった 19世紀末20世紀はじめの刺しゅう文化の名残を伝えるものです。 特に華やかなのは、赤い糸で刺しゅうされた 未婚の少女たちの着たブラウスです。 袖と襟、カフス部分に細やかに刺しゅうされました。 女性が勤勉で、手先が器用なことが何よりも大切とされたその時代、 その刺しゅうとは少女たち自身の美しさを表すものでした。 男性のシャツも、また女性たちの手で縫われました。 ここでは黄色い刺しゅう糸で刺しゅうされたシャツのモチーフが扱ってあります。 花婿のブラウス作りもまた、花嫁となる少女たちの課題でした。 ブラウスは、ただの美しい衣装というわけでなく、 人々の人生の節々に大切な役割を果たすもの。 ベッドカバーや枕カバー、テーブルクロスが生まれるより、 ずっと古い、まさに刺しゅうの原点であるといえます。 人々が自分たちのために美しい手仕事を生み出した時代は、 ヨーロッパの黄金期でした。 高い美意識をもち、伝統を受け継いできた女性たちは、 やがて時代の波にのまれ、一人また一人と姿を消していきました。 本書には、その美しい古きよきトランシルヴァニアがしのばれる文章が、 あちらこちにちりばめられています。 ここバルツァシャーグで生まれた著者シェレシュ・アンドラーシュ(故)は、 共産主義時代のルーマニアで活躍した民俗学者でした。 フォークロアフェスティバルを主催したり、 トランシルヴァニアのハンガリー民俗文化を後世につたえるために 収集、執筆活動をしていました。 こちらの本の中から、最後の部分をご紹介します。 「「チャーンゴーの未婚女性のブラウスの刺しゅう」の本が出版されて以来、 この刺しゅうのモチーフを使ったフォークアートの愛好家たちが、 新しい刺しゅうに次から次へと応用するという、 非常に嬉しく、希望の持てる反響が返ってきています。 本書において、何よりもこの手芸文化の普及を目的としてします。」 こちらの「バルツァシャーグのチャーンゴーの刺しゅうブラウス図案集」は、 日本語訳をつけて再版される予定です。 どうぞお楽しみに。
by tououzakka
| 2011-04-13 00:36
| Transylvania
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