by 谷崎 聖子
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カロタセグ地方。 ルーマニア、トランシルヴァニアのハンガリー文化を 代表する地方。 ここでは、今なお 伝統的な手仕事を守るおばあさんたちが暮らしています。 教会の外壁の影で、 おばあさんたちが集い、手仕事をする。 そんな光景が当たり前のように見られるところ。 カロタセグで有名なのは、 「絢爛の部屋」と呼ばれる 女性の嫁入り道具をそのままに保管してある部屋ですが、 場所によって刺しゅうや織りが主であったり、 ビーズが主であったりとさまざま。 大きなピロカバーは、 手織りの赤と黒の縞模様。 枕の数が多ければ多いほど、 その持ち主が豊かだといわれています。 民俗衣装の中でも、 とびきり華やかで豪華なのはエプロン。 人々は富を費やして、高価な生地やリボンを買い求め、 時間をたっぷりかけて、仕立てました。 「ウールのエプロン」と呼ばれるのは、 100年ほど前の当時は珍しかった 工場で織られた布を仕立て、シルク糸で刺しゅうを施したもの。 中でも一番華やかなものは、 シルク生地で仕立てられたエプロン。 花柄の地模様つきの生地は、 しっかりと厚く重みがあります。 朱に近い赤と白。 極上の衣装を時間をかけて装い、 日曜日に教会へ行く。 それが古きよきヨーロッパの生活でした。 網目のように細やかにステッチがされた後、 今度はサテンステッチで花模様が描かれたウェスト部分。 角は、朱のシルク布で四角く縁取られるので、 「窓型のエプロン」と呼ばれます。 円形にギャザーを寄せたもの、 その中央にはボンボンのような飾りが見られます。 漆黒に輝くシルク布に、 今度は黄色チロリアンテープ。 赤いバラの刺しゅうの組み合わせが、豪華そのもの。 チロリアンテープの赤いバラに負けない、 針仕事で形作られた大輪のバラ。 大きめの針目ですが、 この衣装に合った豪快さ、迫力が感じられます。 くるくると巻いてあるリボンを返すと、 赤と緑のドットの刺しゅうが現れました。 こんな小さなおしゃれに、思わずハッとさせられます。 カロタセグといえば、 イーラーショシュ刺しゅうが有名です。 太い糸が巻きついたような独特のステッチ、 そして花やハート、鳥のメルヘンチックな模様は、 ハンガリーの民話の世界を連想させます。 村では昔から、「描く女性」と呼ばれる 図案を描く職人さんがいました。 今ではプリントをすることもできますが、 昔からの手描きの手法をつづけるひとりがアンナおばさん。 型紙の入った箱のなかから、 大きな鳥のモチーフを見つけました。 これを使った模様を描いてもらうように、 特別にリクエストします。 型紙でモチーフを写し取りながら、 少し手を止め、その配置を考えては、 また手が動きはじめます。 花の中のもようは、個人の感性によるもの。 アンナおばさんの指先が、 華やかな飾りを生み出します。 出来上がりました。 ざっくりとした手織りのリネン生地に、 赤い鳥と花もようが刻み込まれるのは、 今年の冬になるでしょうか。 イーラーショシュの手ほどきをうけます。 用意するのは太い刺しゅう糸だけ。 1cmほどのボタンホールのような輪をつくり、 その中に針を入れます。 ねじれるように糸が入り込んだら、 できるだけ密に針をさしていきます。 農村の女性が農閑期にする手仕事なので、 シンプルで簡単なのです。 8月の太陽を受けて真っ黒になりながらも、 歩きつづけたカロタセグの旅。 丘に囲まれた、やせた土地に暮らすカロタセグの民。 彼らの華やかさに対する憧れ、 勤勉な土地柄がいかに手芸の中にも表れていることが よく分かりました。 流行に敏感で、 いち早く新しい素材を取り入れ、 それを応用される。 そして何よりも、装飾が大好き。 そんなカロタセグの人々の生み出す手の技。 これからも、人々の目を楽しませてくれることでしょう。 カロタセグの刺しゅうに、 感激していただけたら。 にほんブログ村 *カロタセグ旅行、 もうひとつのブログでもご紹介しています。 トランシルヴァニアへの扉
by tououzakka
| 2010-09-11 00:28
| 手芸の旅
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