![]() by 谷崎 聖子
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カロタセグの刺しゅうといえば、 イーラーショシュと呼ばれるステッチが有名。 トランシルヴァニア刺しゅうの代名詞といってもいいほど 有名になったわけは、 ジャルマティ・ジガ婦人の功労によるものと言われています。 19世紀末から20世紀はじめにかけて、 ヨーロッパやアメリカの大都市で開かれた万国博覧会で、 このカロタセグの刺しゅうが大々的に紹介されました。 ![]() 当時、オーストリア・ハンガリー帝国時代のトランシルヴァニア。 あの有名なシシィこと、 エリザベート王妃もカロタセグの刺しゅうを注文されたそうです。 今回の、カロタセグ手芸の旅での目的のひとつは このイーラーショシュをマスターすること。 まずは駅を下りたって、 隣のテュレ村への長い道を歩きます。 距離はおよそ4km。 雨さえポツポツふってきました。 その日は、ハードな日程で母も調子が悪そう。 前のときは馬車が止まってくれたのですが、 今回は誰もとまってはくれません。 ![]() 神さまの描かれた十字架も、 がんばれと励ましてくれるようです。 ![]() 村について、左側の茶色い門を訪ねるように言われました。 やっとのことで、目指す家を発見。 飲み物をいただいて、 ひと休憩したら、さっそくティスタ・ソバに案内していただきます。 小さな女の子の衣装。 きっと、この家の子どものものなのでしょう。 ![]() 赤いバラの刺しゅうが美しいエプロン。 厚みのあるウールのような素材を使ってあります。 生成りの素材が、プリーツのやさしい表情を引き立てます。 「 これはカプシュと言われる村の刺しゅうよ。」と奥さん。 柄やビーズの多いこの地方とは、 雰囲気が違うようです。 ![]() ビーズよりも手刺しゅうのほうが時間がかかりますが、 その分もちも良いし、なんといっても 手のあたたかみが良く伝わります。 シルクの光沢と、ステッチが陰影を生み出しています。 ![]() 中表になっていたプリーツスカートをひっくり返して 広げたら、その美しさに歓声がもれます。 布のつぎはぎのようにも見えますが、 これ実はチロリアン・テープを縫い付けてあるのです。 ![]() スカートの端には、 こんなキュートなヴィテージ・プリントがチラリ。 民俗衣装とポップなプリントの組み合わせが、 なんとも新鮮です。 ![]() 壁には、あの刺しゅうのタペストリーが 絵付けされたベンチにぴったりと合っています。 ![]() 大きなテーブルクロスは、 まだ作りかけのようす。 ここの家のお嬢さまは、まだ中学生なので お嫁入りにはまだまだ間に合いそうですね。 ![]() こちらは居間で使われているテーブルクロス。 もったいないような気もしますが、 やっぱり生活のために使われるからこそ 価値があるのでしょう。 ![]() さて、ここから刺しゅうを教えていただくことに。 とそのとき、母が体調の不良を訴えました。 今日は、ステッチの基礎だけ見せてもらうことになりました。 素材は贅沢に、ホームリネンを譲っていただきました。 あの自然な生成りの色と、 やわらかい風合いが特徴です。 糸から作られた、本物の手作りの布です。 そして糸はヴォルガという種類。 またはよりの少ない、ウールの糸が良いそうです。 ここではウール糸を使いました。 くるくる針を回して、糸をねじりながら 使っていきます。 ボタンホールステッチのような要領で 前の糸に絡ませながら刺していきます。 小さな丸を作るときも、同じように。 ただ始まりの点を、動かさないようにして縫っていきます。 ![]() 慣れればあとは繰り返しだけなので、カンタン。 農作業の合間に、普通の人々ができるような刺しゅう。 日本で言えば、刺し子のようなもの。 家に帰ると、 母はすぐにイーラーショシュに取り掛かりました。 お手本を見ながら、 針をひたすら前に進めます。 ![]() しばらく縫い進めて、 「 なんだか、違う・・。」と一言。 やり方は間違っていないのですが、 本物のイーラーショシュとは、糸の密度が違うのです。 くっつくように赤い糸を密集させる。 そこが、カロタセグの模様の美学なのかもしれません。 息がつまるほどに、モチーフとモチーフを密集させる。 そこから果てしないほどのエネルギーが感じられます。 さて、母の刺しゅうは トランシルヴァニアのフォークアートになり得るでしょうか。 ![]() イーラーショシュのクロスが完成です。 ![]() ![]() トランシルヴァニアの刺しゅうの奥深さを 感じていただけたら・・・ ![]() ■
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by tououzakka
| 2009-10-05 05:48
| 手芸の旅
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