by 谷崎 聖子
カテゴリ
全体 shop info ICIRI-PICIRI Transylvania 手芸の旅 イーラーショシュ exhibition カロタセグのきらめく伝統刺繍 handmade Guest my favorite Trip 未分類 最新の記事
My Shop&Blog&・・・
ヴィンテージ雑貨のお店
東欧雑貨ICIRI・PICIRI フォークアート、手芸のお店 FOLKART Transylvania トランシルヴァニア発ブログ トランシルヴァニアへの扉 ICIRI・PICIRIのリメイク作品が買えるShop twelveseventeen echo フォロー中のブログ
girlish*style iinn4 twelve seven... めがねの箱の中 Repka Olejka* Naki's MIEKO SUZUK... mielilei twelveseventeen マゼコゼ日記 iroiro ロシアから白樺細工 丁寧な生活をゆっくりと echoの日常便り IgaTago 以前の記事
2018年 09月 2018年 08月 2017年 05月 2016年 10月 2016年 02月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 03月 more... ライフログ
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ブダペストからクルージ・ナポカへとやってきました。 週末はあいにくの寒波で、 表の道路も雪と氷でカチカチに固まっています。 そんな真冬の寒さを忘れさせてくれるのは、 あたたかく居心地のよい住まい。 クルージの街で半年生活をしていらっしゃる、 貝戸さんご夫妻の住居は、まさに理想的な環境です。 ひとたびお部屋に足を踏み入れたなら、 部屋のすみずみに飾られた民芸品の虜になってしまうはずです。 必要最小限の生活用品と、 部屋のほとんどを埋め尽くすのは美しい品。 仲良く並んだいすの背もたれには、 ブルガリアで買われた手織りのバッグかかかっています。 シックなチェックの織りに、 色とりどりのボンボンが揺れている。 意外性のある組み合わせ。 セーク村のガラス絵のバラの紅色が、 なんて素朴な色味でしょう。 奥さまの由希さんは、ぬいぐるみ作家さん。 屋根裏部屋から出てきたような古くて懐かしい香りのする作品には、 自然と笑みがこぼれてきます。 クマさんのあどけない表情は、 すねているような、退屈しているような・・。 ぎゅっと抱きしめてあげたくなる、愛らしさ。 作り手の優しさををあらわしているようです。 ご主人の哲哉さんは、子供服のデザイナーさん。 古きよきヨーロッパの雰囲気あふれる、 素敵なお洋服を手がけていらっしゃいます。 クロゼットにかけてあった、可愛いワンピースは、 ご本人が作ったものかと思うほど。 まさに、こんなところからヒントを得られるのでしょう。 何気なく玄関口に置かれているのは、 手織りのピロカバー。 どこかの村で捨てられていたものを、 大切に持ち帰られ、きれいに洗われて、 こんな風に再利用されています。 キッチン脇の柱にかけてあるバラのリース。 クレープ紙をくるくると巻いて作られたバラの花は、 紙でできたとは思えないほど、 豊かな立体感をもっています。 ポーランドの品。 キッチンからは、スープのいい香りが漂ってきました。 みんなでテーブルを囲んで、 いただきます。 息子も粘土遊びをいっしょにしたりして、 楽しく過ごさせていただきました。 プルーンもようのガラスの瓶には、 哲哉さんの粘土の人形が並びました。 東京のPretzel(プレッツェル)のお店に足を踏み入れた時の、 あの家庭のようなあたたかな雰囲気は、 クルージナポカのご自宅にそのまま息づいているようでした。 お二人の雑貨めぐりの旅は、 ナチュラル生活のHPにて連載中です。 #
by tououzakka
| 2010-12-27 17:52
| Guest
ブダペスト民俗博物館へいってきました。 夏に公募のあった、 民俗学の論文コンテストの式典へ招かれました。 ダンナの書いたハンガリーの墓標に関する論文は、 惜しくも佳作でしたが、 民俗博物館の展示を存分に楽しんできました。 19世紀後半の折衷様式で建てられた博物館は、 常設展と企画展がふたつが行われています。 常設展は、ヴァリエーション豊かな ハンガリーの民俗衣装の展示からはじまります。 現在の国境が引かれているハンガリーではなく、 歴史的にハンガリー王国のあった、1919年以前の領域内です。 北は今のスロヴァキアから、南はセルビアのヴォイヴォディナ地区、 東はルーマニアのトランシルヴァニア地方と幅広いのです。 ハンガリーの民俗衣装と 一言でくくることができないほどの、 形も手芸のテクニックも実にさまざまのことに、 驚かされることでしょう。 19世紀のロマン主義の影響で、 ハンガリーの象徴となったのが東部の大平原地方です。 地平線が見えるほどの広々とした荒野に、 家畜を放牧する人・・その風景はたくさんの画家によって描かれました。 その風景をいっそう印象的にするのが、 シェパードのコートです。 円形に裁断された革のコートは、 サーキュラースカートのごとく広がった、 見事なドレープに目が奪われます。 スーチと呼ばれる、 革の刺しゅうはもともと職人の仕事でした。 ロゼッタと呼ばれる、 魔よけともいわれる渦巻きもようが鮮やかです。 クジャクの目という名のモチーフは、 もっともハンガリー的な模様と美術史家フスカ・ヨージェフは言っています。 大平原の衣装として有名なのは、 マチョーと呼ばれるエスニックグループ。 大きなバラや花のサテンステッチが有名ですが、 これも革の刺しゅうの影響と言われます。 なんといっても見所は、 地面にとどくほど長い、男性のブラウスの袖。 赤の花刺しゅうに、細やかなレースで縁取りされた袖は、 女性よりも華やかです。 その下には、刺しゅうのエプロンがきます。 黒地に色鮮やかな花刺しゅうは、 平らで乾燥した環境の中で培われた 華やかなものへかける想いなのでしょうか。 スールと呼ばれる、 フェルトを切った飾りもまた、素晴らしい職人の技です。 羊毛を圧縮して、美しい色を施し、 それをカットして花を作る・・。 こちらも大平原を代表する衣装です。 ハンガリー北部の衣装は、 Xのかたちに巻かれたスカーフがおしゃれ。 白い刺しゅうとドットのカットワークが特徴的です。 ハート型に広がったチュニックの袖も、 女性らしい丸みをもたせています。 女性の手には、アップリケのハンカチーフ。 繊細な曲線の美しいアップリケは、 ハンガリー北部に特徴的なテクニックです。 トランシルヴァニア地方のトロツコーの衣装。 ドイツ系のザクセンの影響が、 髪飾りや銀の胸飾りに見られます。 チュニックの袖の刺しゅうの密集した感じが、 カロタセグのものに似ているようです。 カロタセグ地方の飾りベッドも見られました。 バッドカバーとピロカバーには、 イーラーショシュの刺しゅうが見られます。 あの密集と、余白のバランスが、 この刺しゅうの美しさなのではないでしょうか。 現在見られるものには、余白が見られないのが残念です。 ブダペストの民俗博物館は、 まさに色とりどりのハンガリー文化への扉のようです。 ハンガリーの民俗衣装の豊かさに、 心奪われたら。 にほんブログ村 #
by tououzakka
| 2010-12-26 16:52
| Trip
今年最後の特集は、 まるで雪のような透明さの白です。 クリスマスに舞い降りる粉雪のような、 白色は繊細な美しさをたたえています。 淡く模様が浮かび上がるレースカーテンの数々、 しずく型のレースモチーフに、 花束をかたどったウール刺しゅうのクロス、 アップルグリーンの椿柄ふとんカバーなど、 清々しい白色のファブリックで、 新しい一年をスタートさせませんか。 今夜もどうぞお楽しみに。 *次回は1月6日(金)を予定しています。 ICIRI・PICIRIの白で、 清々しさを感じていただけたら。 にほんブログ村 #
by tououzakka
| 2010-12-24 21:11
| ICIRI-PICIRI
セントジュルジの町を夕方出たバスが、 ブダペストの国際ターミナルに着いたのは朝の9時。 夜行バスでは、 真っ白の雪でデコレーションされた町並みが まるでおとぎの国さながら。 長旅の退屈をも感じさせません。 ブダペストでは、 まずブダの王宮へと向かいます。 外国人観光客であふれる観光スポットですが、 実はここ文化施設が集中しているエリア。 学生時代に通った国立図書館で、 亡き舅の手書きの原稿を受け取り、 とある出版社で民俗学の出版物を受け取りました。 ドナウ河畔のダイナミックな風景も、 その日は吹雪でかすんで見えます。 手袋のしたでかじかむ指先、 真っ向に吹き付ける冷たい風に身を縮ませながら、 やっとホテルを探し当てました。 その日は古本屋めぐりであっという間に 日が暮れます。 次の日は、国立民俗博物館にて 第51回全国民俗学収集競技会の式典が行われました。 ダンナが佳作の賞状をもらい、 その後は常設展、特別展を堪能します。 学生時代の友人の家では、 子どもたちといっしょにクリスマスのハチミツクッキーを焼きました。 夜にドナウ川の美しい風景を目に焼き付けてから、 また夜行バスに乗り込みます。 深夜に小型バスのエンジンが止まるなどのアクシデントで、 バスは遅れてクルージに到着。 貝戸さんご夫妻の家についたのは、もう10時ごろ。 小さいながらも、 洗練された品で彩られたお部屋で、 ご飯を食べたり、お料理をしたり・・・ 心地よく生活をさせていただきました。 中心の聖ミハーイ教会のある広場では、 クリスマスのイベントが行われていました。 素敵な衣装を着た人たちの姿も。 雪が深く心配されたカロタセグ行きも、 最終日には気温が上がったおかげで叶いました。 雪をかぶって白く色づいた丘をずんずん歩いていくと、 小さな村が見えてきます。 クリスマス前のひっそりと静まった村は、 まるで眠っているかのよう。 家の中はというと、 クリスマスのお菓子を焼くいい香りが漂ってきます。 女性たちは大忙しのこの時期。 働き者の女性たちは、 この冬の時期に針を持ち、お料理をしてすごします。 あたたかな家の空気と、 外の雪の世界。 トランシルヴァニアのクリスマスを肌で感じた旅でした。 #
by tououzakka
| 2010-12-24 03:07
| Transylvania
いよいよ一年の終わりも近づいてきました。 次回は、新年の赤を特集します。 つややかで華やかな赤は、まさに一年のはじめを彩るにふさわしい色。 フォークロア調の花模様の織りのカーテンに、 赤いチューリップが円を描いたラグ、 はじけるような赤のドット柄コの字型カーテンなど。 ICIRI・PICIRIの赤で新年を迎えませんか? 金曜の夜をどうぞお楽しみに。 ICIRI・PICIRIの赤で、 新鮮な気持ちになれたら。 にほんブログ村 #
by tououzakka
| 2010-12-16 21:19
| ICIRI-PICIRI
|
ファン申請 |
||