by 谷崎 聖子
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カロタセグ地方の衣装を美しいものにしているのは、 エプロンのほかに、ブラウスが挙げられます。 このブラウスの刺しゅうは、 起源をもっとも古くするといわれています。 女性の手仕事をより美しく見せるための工夫が あちらこちらに見られます。 ヴァールフシュ・イングは、カロタセグの未婚女性だけが装う 祝日用のブラウスです。 赤い刺しゅう糸をより際立たせるのは、 うすく青に染められたベースの色。 洋服ばかりでなく、クロス類も、 古くから白い布を青く染める習慣がありました。 別付けの襟、そしてたっぷりとギャザーを寄せた 前身ごろにはスモッキング刺しゅうがほどこされます。 小さなハートが、細やかなギャザーの上に重なり、 刺しゅうをさらに立体的に、印象的に見せています。 ヴァールフシュ・イングと呼ばれるゆえんは、 この肩の刺しゅうにあります。 ギャザーで最大限まで広がった袖を、 ふっくらとした幾何学もようの刺しゅうのモチーフが埋めつくします。 クロスの形は、バラを意味するようです。 幾重にも並んだ刺しゅうの線は、 ひじのあたりまでくると太いカフスにつながっています。 ハラースと呼ばれる太いウール糸の密集こそが、 むかしの女性の美意識のひとつでした。 遠くからでは分からない、 繊細でありながら力強さを感じさせます。 黒い刺しゅうのヴァールフシュ・イング。 かつて刺しゅうは、図案描き職人が下絵を書いたあと、 村の女性たちが縫っていたといわれています。 肩の刺しゅう部分には、 「回転するバラ」のモチーフが繰り返されています。 万が一、生地がやぶれたり汚れてしまったりしても、 びっしり刺しゅうされた部分だけを切り抜いて、 また新しい服に取りつけて、いつまでも大切に着られます。 黒い刺しゅうの合間から、 十字のマークが浮きあがるカフス部分。 昔はこうしたモチーフのひとつひとつに意味があったのでしょうが、 今となってはその名残だけが 深い黒をした刺しゅうの糸とともに残っています。 カロタセグの女性の衣装を美しく格調高くしているのは、 まぎれもなくブラウスでしょう。 古くから変わらないモチーフの数々は、 衣装を身につける女性たちに神聖性を宿しているかのようです。 こちらの衣装は、 トランシルヴァニア刺繍展示会にて出展される予定です。 7/7~18まで art-bookshop&cafe神保町店(東京) 7/22~25まで シロツメ舎(大阪梅田)
by tououzakka
| 2011-04-17 14:44
| カロタセグのきらめく伝統刺繍
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