by 谷崎 聖子
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お待たせしました。 ルーマニアで刊行された古い手芸の本、図案集が再入荷しました。 表紙を眺めているだけでも、わくわくしてきます。 チェレシュ書店から80年代に出たシリーズでは、 ルーマニアの伝統刺しゅうから、 かぎ編み、マクラメ編みまで 暮らしを彩るヒントがいっぱいに詰め込まれています。 赤、黒を基調とした、トランシルヴァニアのルーマニア刺しゅう。 北モルドヴァの刺しゅうには、 西と東との交流地点であるのがうかがえるような、 エキゾチックなモチーフも見られます。 懐かしくなるような、レトロな表紙のものもあります。 80年代に、こちらで流行したマクラメ編み。 アクセサリーや、タペストリーのフリンジ、バッグ・・・ 大小さまざまな作品が作れます。 糸によってまた表情が変わります。 こちらはルーマニアン・レースの本。 フォークアートとは違いますが、 都市文化の中で女性たちの手によって作られてきた手芸です。 カラフルな表紙は、花の刺しゅう図案の本。 こちらも新しいタイプの刺しゅうです。 グラフィック的にも美しい図案集は、 工芸刺しゅうの本。 新しいタイプの刺しゅうもあれば、 ルーマニアのチュニックの刺しゅうの図案まで見られます。 細やかなチュニックの刺しゅうは、 まさに女性たちの永遠の憧れでした。 こちらはモルドヴァ地方のクロスステッチの本。 現代的なテントウムシもあれば、 いかにもルーマニアらしい幾何学模様の図案までさまざま。 表紙を見ただけで手に取りたくなるのは、 トランシルヴァニアのセーケイ人のクロスステッチ刺しゅう。 500年以上にわたって、カルパチア山脈を守りぬいてきた ハンガリー系の民族。 チューリップやカーネーション、バラなどの植物模様から、 鳥や鹿などの動物模様まで・・。 上マロシュ流域のセーケイのクロスステッチ図案集は、 赤と青の色の組み合わせが絶妙です。 こちらは編みクロスステッチという、ひと手間かけたクロスステッチ。 メインモチーフと、縁模様、ボーダーもようの 3つの部分からなる構図も、格調高く美しいです。 クリテリオン書店から出版された、 トランシルヴァニアのハンガリー刺しゅう図案のシリーズ。 カロタセグのイーラーショシュは、 レースで縁取りされたようなデコラティブなモチーフが、 太いコットン糸で密に刺しゅうされます。 ウドヴァルヘイのチェーンステッチ刺しゅうは、 ひと筆描きしたような滑らかな曲線と、繊細なデザインが美しい刺しゅう。 平面を埋めるのは、虫の背ステッチと呼ばれるものです。 丸っこい形を密にさしていくセーク村の刺しゅうは、素朴であたたかな雰囲気。 ひと針入れて、裏から出すアウトラインステッチ。 時間はかかるけれど、その分手の味が生きています。 知れば知るほど奥の深い、 ルーマニア、ハンガリー刺しゅうを はじめてみませんか?
by tououzakka
| 2011-01-25 20:40
| Transylvania
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